国際細胞学冊子 CYTOLOGIA(キトロギア)誌のTechnical noteとして表紙に採用いただきました。当社の陸上養殖生産拠点である陸前高田ベースを真上から撮影したものです。色の違いはアオノリの成長度合いの差によるものです。
タイトルは『Beyond the Valley of Death for Land-based Aquaculture of Seaweeds』
「死の谷」を超えて:海藻陸上養殖の事業化
「死の谷」(Valley of death)とは、研究開発を事業化するために越えねばならない障壁のことです。当社の陸前高田ベースは、高知大学や東京大学との5年以上におよぶ共同研究成果を活用して実生産に至りました。そのコア技術となったのは高知大学が開発した「胞子集塊化法」と「多段式陸上養殖法」になります。それらを、当社が培ってきた生産技術的知見を結集して繋ぎ、作り上げたシステムがこの陸前高田ベースになります。しかし、今後もさらなる生産性向上と高品質化のためにはブラッシュアップは必要です。ドローンで撮影したこの8mの大型水槽を眺めていると、まるで24穴のマイクロプレートの様にも見えますね。また基盤研究を推進して次の課題に取り組んでまいります。
Beyond the Valley of Death for Land-based Aquaculture of Seaweeds
Yoichi Sato, Yuuichiro Numata, Yutaro Kinoshita, Misaki Shinotsuka,
Katsunori Ono, Shigeyuki Kawano, and Masanori Hiraoka
CYTOLOGIA 88(1)1-2
近年 ゲノム解析 や ゲノム編集 など、ゲノムという言葉を耳にするようになりました。ゲノムとは、遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉で、DNAのすべての遺伝情報のことです。ゲノムという言葉が初めて使われたのがCYTOLOGIA誌といわれています(H.Kihara論文)。