Effects of different stressors on the PSII photochemical efficiency and application to sporeling transportation in cultured young sporophytes of Undaria pinnatifida
Yoichi Sato, Daisuke Saito, Gregory N. Nishihara, Ryuta Terada
Journal of Applied Phycology, doi.org/10.1007/s10811-021-02616-8
当社原料事業部 の ワカメの環境ストレスに対する耐性 に関する研究成果が、国際学術雑誌 Journal of Applied Phycology に掲載されました。
海の中で生育するワカメは、海水から取り出して体の中の水分が4割程度になると光合成活性を失って枯死してしまいます。しかし、海水から取り出しても湿度99%の状態で体の水分が抜けない状態にすると、約3日は光合成活性を維持して生存することが解りました。また、ワカメ種苗は海水に浸した状態よりも、海水から取り出して湿度99%の状態を保たほうが、その後の生長は良好であることが解りました。この特性は、ワカメの漁師さんたちが昔から、「ワカメの種苗を遠くに運ぶときには、海水に入れっぱなしよりも海水で湿らせた古新聞などにくるんだほうが「保ち」が良い」という経験則を裏付けるものです。本研究は、鹿児島大学寺田竜太教授、長崎大学Gregory N. Nishihara教授との共同研究によって行われました。